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こんにちは、本間龍です。ここで簡単な自己紹介をさせていただきます。


作家としての活動は2008年に刑務所を出てからですので、2020年で12年目になります。サラリーマン時代は本を書いたことがなく、著作はいずれも刑務所を出てからですので、約1年間の刑務所生活が、作家活動の原点となっています。なぜ刑務所に入ってしまったのかは、初期の頃の著作に書きましたので、そちらをお読みいただければ幸いです。


執筆における私の信条はただ一つ、タブーなく真実を伝えるということです。
逮捕によってそれまで築いた人生のほぼすべてを失いましたので、出所後の人生は個人の栄達を捨て、真実を伝えることで世の中の役に立つ存在になろうと決意しました。その手段として自分にできることをあれこれ模索した結果が、現在の執筆活動になっています。


「ジャーナリズムとは報じられたくない事を報じることだ。それ以外のものは広報に過ぎない」とジョージ・オーウエルが語ったそうです。私はジャーナリストではなく一介の物書きに過ぎませんが、この金言を戒めとして、私にしか書けない真実を書き続けてきました。


私の専門領域は、大きく分けて2つです。一つは、刑務所を中心とした矯正行政の研究で、これはもちろん自身で体験した刑務所生活が母体となっています。そしてもう一つは、広告が社会や政治に与える影響の研究で、こちらも博報堂における約18年間の経験が基礎となっています。原発広告に関する著作や、国民投票や東京五輪に関する著作はその産物です。
原発広告を「広告掲載料」という「金の流れ」とい視点で調べ、その多寡が報道に影響を与えた事実を調べた著作は他にほとんど類例がなく、欧米の研究者からも問い合わせをいただいています。


また現在、国会で重要案件となっている国民投票におけるテレビCM問題は、私が2017年に発表した「メディアに操作される憲法改正国民投票(岩波ブックレット)」で日本で初めてその重要性を指摘し、19年には国会で審議されるまでになりました。17年当時、この問題の重要性を指摘する国会議員は一人もいませんでした。こちらも、未だに類書はありません。


さらに、今年開催される東京五輪が、巨大な商業イベントであるにもかかわらず、12万人以上の無償ボランティアで運営されることの理不尽を追究した「ブラックボランティア(角川新書)」と様々なメディアでの発言によって、多くの国民に東京五輪の欺瞞と酷暑開催の危険性を発信しました。この活動によって、当初50万人程度集まるのではないかという予想もあった日本人ボランティア応募者が12万人程度にまで激減しました。
また、「東京五輪ボランティア問題アーカイブ(AーWAGON文庫、電子出版)」では、2018年7月からほぼ週刊ベースで東京五輪の様々な問題を報告しています。こちらは現在まで5巻を数え、五輪終了時には10巻を超える予定であり、五輪を追究した書籍としては、世界初の試みになります。


上記のように、私の執筆活動は基本的に大手メディアが報じない、または報じたくない領域です。こうした領域を追究する人間は、大手メディア、特にテレビやラジオなどのメディアからは排除されますが、真実を伝えるという使命感は、いささかも揺るぎません。
今後もアウトサイダーとしての誇りをもって発言を続けていきますので、心ある皆様に応援していただけたら幸いです。

2020年1月

本間 龍


著述家:本間龍

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